2024年の初頭に家づくりの大切なことを思い返す
新年あけましておめでとうございます。
と、心の底から言えない年明けとなりました2024年。
1/1の午後4時ごろに、石川県能登地方を中心に最大震度7を記録した
令和6年能登半島地震
まずは、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
そして、必死の救援活動をされている皆様。
本当にお疲れ様です。ありがとうございます。
私も微力ながら、買い物に出かけた先に設置されていた募金箱に
募金をさせていただきました。
被災地に対して、自分ができることを少しでもしていきたいと思います。
さて、そんな年明けとなった2024年。
テレビから映し出される被災地の状況。
基礎からひっくり返ってしまった住宅。
1階が無くなってしまった住宅。
家づくりにかかわるものとして、
地震に対する備えの大切さを改めて突き付けられた気分です。
今、新しく建てられる住宅は強い地震に耐えられるように設計され
耐震等級3という、より地震に強い住宅も普及してきています。
しかし、現在最も多く普及している木造2階建ての住宅の多くは
その地震に対する基準を満たしているかの審査は行われていません。
設計した建築士に任されているのが現状です。
もちろん、すべての建築士が責任をもって、
構造の検討をしたうえで住宅設計をしているはずですが、
実態は分かりかねるというのが事実です。
その状況は今年いっぱいは続きます。
2025年の4月に、この特例制度は廃止され、
ほとんどの建物で構造の審査が行われるようになります。
このことから、今から家づくりを考えられる方に
ぜひ注意していただきたいことがあります。
それは、
検討している住宅の耐震性能がどうなっているか?です。
今申し上げたように、
現在は多くの木造住宅が、
構造に関する審査が省略される特例対象になっていますが、
2025年4月からはその部分も提出し、審査が行われます。
ここから考えられるのは、
ギリギリの設計をしている住宅を2025年4月以前に建ててしまおう!
という考えをもって家づくりをする方が、
中にはいるかもしれない...ということです。
この2025年4月には、
耐震性だけでなく、省エネ基準も義務化され
断熱性能などにも基準が設けられるようになります。
耐震性を高めることと、断熱性を高めること。
この二つを同時に行わなければいけなくなり、
いわゆるローコストで家づくりを行っているところにとっては、
大きなコストアップの要因となることが予想されます。
つまり、
その必要のないうちに建ててしまおう!
と、急がせることがあり得ます。
今は良くても、来年4月以降には
現在の基準を満たしていない住宅
「既存不適格」という呼び方をされてしまいます。
せっかくの新築住宅が2年もしないうちに、
旧時代の建物になってしまうということです...
今回の地震を教訓に、
今年家づくりをお考えの方は
ぜひ、耐震性をはじめ、2025年4月以降にも対応した
高性能な住宅を第一に考えていただけるように、
家づくりにかかわるものとして、伝え続けていきたいと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
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